全国の引越し件数、徐々に増加中。

この地に引越してくる直前に聞いた話ですが、東日本大震災以降、引越し件数はかなり減少したそうです。もともと被災地から離れた所に住んでいる人達に「動きたくない」という心理が働いたのだとか。そういうものなのでしょうか。

来月引越しを予定している私達は、現在東北地方の、被災程度は比較的軽かったエリアに在住です。実は最近、引越しの車をよく見掛けるようになったと思っていたのですが、どうやらそれは気のせいではないようです。見積もりにきた引越し業者の担当者さんによれば、震災から2年以上経ち、ようやく被災して避難していた方々が建て直した家に続々と戻り始めているのだそうです。ニュースで各種建材の不足が深刻だということを随分長く聞いていたように思います。それらが解消されつつあるということですね。ごく普通の日常をあの日を境に失ってしまった被災者の方々。

一刻も早く震災前の生活を取り戻したいと願うばかりであったことでしょう。まだまだ復興が遅々として進んでいないということを耳にしますが、ほんの少し、前進したということでしょうか?それにしても長くかかりました。この動きが加速されていくことを祈りつつ、私達も引越し準備を進めています。東北にいながら、被災地復興に何も貢献できなかったことを少し悔いながら。

引越し前・束の間の素敵な時間

暖かくなってきてから、天気が良ければ必ずと言っていいほど娘と通った近所の公園。その手前にセンスの良い美容室があります。建物の周囲に花壇を作っており、いつもきれいに手入れされていて前を通る度に娘と植えられたお花を見て楽しんでいました。松葉ボタン、パンジー、ビオラ、ラベンダー、ペチュニア、その他名前を知らない可愛らしい草花。7月ですが、この地東北ではまだアジサイも盛りです。

特にこの花壇に植わっているアジサイは、よく見掛けるものよりも若干花のサイズが大きめでとても見事。薄紫と薄赤紫が同居する株で美しいです。窓の下を通る時の私達のお喋りを聞きつけて、スタッフのお姉さんが声を掛けてくれたこともあり、皆さんと顔なじみになっていました。いつかここでカットしてもらいたいと常々思っていましたが、いかんせん、2歳児の育児中の身、日中は娘と二人きり、チャンスは早々訪れません。

娘と旦那と私

しかし、来月引越しすることが決まったので、思い切って時間を作って娘と共に出向きました。既に美容師さん達とはお知り合いの間柄、会話も弾んで楽しくカットしてもらいました。もちろん、出来上がりにも満足。娘もお利口にしていてカットの後可愛く結ってもらってご機嫌でした。美容室で過ごす時間は女性にとって大事な息抜きの時間だと思います。特にこんな素敵な美容室なら尚更。でも、残念ながら最初で最後の来店となってしまいました。「暑い東京に疲れたら、また来て下さいね!」と送り出されました。引越し準備で忙しくなる前の、束の間の極上の時間でした。